随分前の話だが、
ローリング・ストーン誌による「歴史上最も過小評価されている25人のギタリスト」で、
堂々の一位に輝いた(^_^; のは「プリンス」である。
プリンスはその演奏技術よりもファッションというか、イメージというか、
音楽以外のビジュアル部分で目立ってしまうため、
見落とされてしまうのかもしれない。
しかし、プリンスのギタープレイのセンスは本当に素晴らしい。
ギターを自分の体の一部として、
一体化した演奏ができるミュージシャンは「ジミ・ヘンドリックス」がいるが、
このギタースタイルを継承しているのはプリンスだと自分は思っていた。
ギターテクニックが凄いミュージシャンは数多くいるけど、
ギターを自分の体の一部として表現できるギタリストはそう多くはない。
皆、楽器としてのプレイなのだが(普通はそうなんだけど)、
ジミ・ヘンドリックスやプリンスは何かが違うのである。
歌うようにギターを弾く。
Prince - Purple Rain (Official Video)
そして、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のカバーで、
『 Whole Lotta Love 』(胸いっぱいの愛を)の演奏。
ちょっとジミヘン入っている?(^_^;
ギター燃やさないだけ良かったけど。
Prince - Whole Lotta Love (Live At The Aladdin, Las Vegas, 12/15/2002)
そして自分は何度も観てしまうのだが、
錚々たるメンバーで演奏される『 While My Guitar Gently Weeps 』(ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス)。
このプリンスのギタープレイがもう最高。
(オリジナルはビートルズの「ホワイトアルバム」に収録されている、ジョージ・ハリスンの曲。オリジナルのリードギターはエリック・クラプトン)
Prince, Tom Petty, Steve Winwood, Jeff Lynne and others -- "While My Guitar Gently Weeps"
このメンバーの中に何でプリンスがいるのか?
ちょっとよくわからないけど、
プリンスが他の演奏お構いなしに(^_^;
(いや、一応、他のメンバーの事も気にしながらなんだけど)
ギターを弾きまくるのがとっても良くて、、、
この映像のディレクターズ・カット版というのも公開されていた。
よりプリンスのギタープレイに焦点を合わせた映像となっている。
Prince Gently Weeps from Rock Hall 2004: NEW DIRECTOR'S CUT!
このライブでプリンスが使っているギターは、
プリンスの初期のライブでよく使ってたものなのだが、
これ、一見フェンダーのテレキャスターに見えるけど、実は、日本製。
Mad Cat(マッドキャット)というギターである。
モリダイラ楽器45周年記念として再復刻となったマッドキャット。
MAD CATはH.S.Andersonの中でも極めて人気のあるモデルで、現在でも「名器」として語り継がれているモデル。HOHNER USA社からの依頼で「HOHNER」ブランドとして何本か輸出されたこともあり、その中の1本が「プリンス」の手に渡り、映画「パープルレイン」でのメインギターとして使用されたことで世界的に知名度が上がったモデル。
(上記サイトより引用)
プリンス専用モデルというわけではなく、
実際販売されていたギターをプリンスが気に入って使っていたとのこと。
80-90年代の頃は、やはりギターはメイドインUSAが一番みたいな空気があって、
皆フェンダーやギブソンをいつかは手に入れることを夢見ていた気がする。
日本製はその下みたいな感じだったけど、
今、改めて当時の日本製ギターが見直されているって聞いた事もある。
当時、USA版フェンダーは高くて手が届かなくても、
フェンダージャパンモデルは少し安かったので、これを手にした人は多かったと思う。
(自分もその1人・・・(^_^;)
ただ、なんかフェンダージャパンを使っているって、
廉価版の二流みたいに思われていた。
(フェンダー社も廉価版という扱いだったとは思うけど)
当時のフェンダージャパンモデルは、
フェンダー社からの正式なライセンスの上で製造されてたわけだけど、
それは余りに品質の悪いコピーモデルが出回り過ぎたための対策であったらしい。
なので、フェンダーといえども、
使っている素材やパーツ・塗装などが違い低価格路線で売り出していたので、
当然ではあるのだが。
その中でも、まれに良い製品が生まれる場合がある。
今はジャパン・ビンテージとして、海外で人気となっているとか。
とはいえ、このMad Cat(マッドキャット)はそれらのジャパンモデルとは一線を画している。
Mad Cat(マッドキャット) / H.S.Anderson
Mad Cat は、モリダイラ楽器のブランド・H.S.Andersonのギター。H.S.Andersonは、1973年にモリダイラ楽器からの依頼により、ESPの創業者である椎野秀聰(しいな ひでのり)氏が立ち上げたブランドで、椎名氏がギターのデザイン・設計を行った。
(上記サイトより引用)
この Mad Cat の事を調べてゆくと、このギターを生み出した椎野秀聰(しいな ひでのり)という人は、もの凄い人だった。
この人なくして、今の日本のギターブランドはなかっただろう。
日本の高品質な「モノ作り」の原点をこの人は実現してきた。
上記の記事に出てくるのだが、ひとつのエピソードとして、
スティーブ・ジョブズから『一緒に何かできないか?』と声かけられたとか。
でも、ITの人はよくわかないからと断っちゃったというのも面白い。
「世界で最高のものを作る」という理想は、ジョブズと共通のものだし、
この Mad Cat がどれだけ凄いかということも、プリンスは感じていたのだと思う。
わかる人にはわかるんだね。
何だか最初はプリンスのギタープレイについて書こうと思っていたのが、
日本のギターブランドの話にまで繋がってしまった。
スティーブ・ジョブズも出てくるし(^_^;
というわけで締めくくりは、
プリンスのギタープレイ、やっぱり凄いのです
2007年 NFL( National Football League )のハーフショーの曲目
「 We Will Rock You 」クィーン
「 Let’s Go Crazy 」
「 1999 」〜「 Baby I’m a Star 」
「 Proud Mary 」C.C.R.
「 All Along the Watchtower(見張塔からずっと)」ボブ・ディラン
「 Best of You 」フー・ファイターズ
「 Purple Rain 」
Prince - Super Bowl XLI 🏈 | Halftime Show 2007 FULL SHOW HD - YouTube