『 Midnight Special 』(ミッドナイトスペシャル)

一度聞いたら頭から離れなくなる歌がある。
そのひとつがこの「ミッドナイトスペシャル」。

1983年のアメリカ映画「トワイライト・ゾーン/超次元の体験」。
この映画は4つのオムニバスとなっているのだが、
その最初の作品、プロローグ『 REALLY SCARY 』の中で、
二人の男が真夜中のドライブ中に、
カセットテープから流れる曲に合わせて歌う歌がこの
『 Midnight Special 』(ミッドナイトスペシャル)。
(カセットテープだよ。この時代、車にはテープデッキが付いていた)

なんてことないメロディーなのだが、
この映画を観て一度聞いたら、頭から離れなくなっていて、
いつしか無意識に口ずさんでいたりする。

この曲、調べてみると
Creedence Clearwater Revival(クリーデンス・クリアウオーター・リバイバル)、
通称『 C.C.R. 』が歌っている曲だった。

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もう少し調べてみると、
この曲は伝統的なカントリーミュージックで、
ブルースシンガーのレッドベリーが、この歌詞をつけて歌ったのが最初とのこと。

その後、様々なミュージシャンがこの曲をカバーしていて、
その中にC.C.R.のバージョンがあり、このC.C.R.バージョンが映画で使われた。

レッドベリーや、他の人のカバーバージョンも聞いてみたけど、
自分にはC.C.R.バージョンが一番良かったし、
このバージョンだから頭に残ったのだと思う。

歌の内容は、

まだアメリカ南部で黒人への人種差別が強く行われていた時代、
黒人を罪があろうと無かろうと、
シュガーランド刑務所に送り込んでいた。
その刑務所の劣悪な環境の中、囚人たちの間では、
夜行列車が通過する一瞬の光を浴びた者は、
ここから解放されるという噂が流れていた。
ミッドナイトスペシャルとはこの夜行列車の光のこと。
どうか夜行列車よ自分を照らしてくれ!

(要訳 by きいうし)


そういう祈りを込めた歌がこの曲である。

シンプルなメロディーで歌われるこの曲は、
C.C.R.のロックな演奏により、
多くのブルースにありがちな暗いトーンではなく、
あてのない希望だけど、その希望を願う気持ちが表現されたものとなっている。
この感情のパワーがこの曲の魅力で、意味も知らずに自分の心に残ったのだと思う。

歌の力って凄いよね。
歌詞の意味をよくわからなくても、
その曲から受けるエネルギーでなんとなく意味を受け取ってしまう。
誰が歌うかによっても変わってくるけど、
このC.C.R.バージョンは、とても良いと思う。

ライブ版もいい。ジョン・フォガティのボーカルは魅力的だ。

 

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とにかく、このフレーズが頭から離れず、
気づいたら今も口ずさんでいたりする。

Let the midnight special Shine a light on me
Let the midnight special Shine a light on me
Let the midnight special Shine a light on me
Let the midnight special Shine a ever-lovin light on me

 

最後にC.C.R.ついでに、
名曲『 Have You Ever Seen The Rain 』(雨を見たかい?)について。
誰もが一度は聞いたことがあると思う名曲だけど、
その意味についてはよく知らなかった。

邦題は「雨を見たかい?」となっているけど、
歌詞をよく読むと、天気雨のことを言っているのだよね。
この曲を書いた当時のC.C.R.は、バンド解散の危機があったとのことで、
晴れているかの様に思えたバンドでも、
突然雨は降ってくるんだという思いが込められている。

嵐の前の静けさが過ぎた後、
晴れているのに雨が降ることがあるよね。
キラキラと輝きながら降ってくる雨。
そんな雨を君は見たことがあるかい?

(要訳 by きいうし)


そんなメッセージが込められている。

 

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不思議な雲